片頭痛予防療法の実際はどのようなものでしょうか
片頭痛予防 Q&A
1.どのような方が予防治療の対象になるのか?
片頭痛発作が月に2回以上 日常生活に支障のある頭痛が月3回以上ある場合
予防治療を検討してみる
HIT-6(片頭痛があるときの 支障度合いを調べる質問票)
MIBS-4(片頭痛がないときの 支障度合いを調べる質問票)
を行い 重症度 予防治療の必要性を判定します
2.予防治療のゴールは?
発作頻度または日数の50%以上の減少を目標にします
片頭痛慢性化を防ぐ
3.なぜ片頭痛慢性化を防がないといけないのですか
一般的に片頭痛発作は 年齢と共に減っていきますが
慢性片頭痛になると既存の治療薬 予防薬が効きにくくなるため(治療抵抗性)
4.どのお薬からはじめるのでしょうか
どれからはじめるかは決まりはない
共存症(高血圧症 肥満など)
妊娠・授乳など禁忌があるか
服用のしやすさ(1日1回服用でよいのか 2-3回の服用が必要か)などで判断
5.どれくらい続けるか
ゆっくり増量 治療量まで到達させる
1つの薬の効果判定は 8週間以上で判断
服用中に副作用ある場合 お申し出下さい 変更 減量を検討いたします
効果発現に2-3ヶ月かかる場合があり 副作用がなければ少なくとも3ヶ月継続
おおむね 6ヶ月から12ヶ月継続し 頭痛が減っていればゆっくり止める
6.1つの予防薬の効きが悪い場合 変更するのか
1つの薬の効果が悪い場合 変更し 試行錯誤する場合がある
7.予防薬を追加する場合があるのか ?
1つの薬(単剤)ではじめるが 予防薬を追加 併用する場合がある
8.CGRP関連抗体薬をはじめたい
厚生労働省の最適使用推進ガイドラインでは
過去 3ヵ月間で 月に平均4日以上片頭痛があり
急性期治療薬や非薬物治療をしても片頭痛により生活に支障がある場合
既存の予防薬(塩酸ロメリジン バルプロ酸ナトリウム プロプラノロール)
のいずれかが効果が不十分であったり 副作用などで使用できない場合
です 既存の予防薬治療で効果がなかった方が対象です
9.CGRP関連抗体薬をはじめたら 既存の予防薬を全部やめないといけない?
予防薬の効果がある程度あるなら しばらく継続
CGRP関連抗体薬の効果がでてきたら ゆっくりやめる
10.予防治療薬服薬以外に必要なことは?
頭痛ダイアリーで頭痛を記録
片頭痛の誘因を避ける