硬膜外ブロックとはペインクリニックで最も良く行うブロック治療の一つで、
首から下、腕、胸、背中、腰、足の痛み症状に効果的な方法です
硬膜外腔は脊髄の一番外側を保護する硬膜と脊柱管の間の狭いスペースを指します
ピンク色の硬膜と脊柱管の間の隙間(緑色)が硬膜外腔 |
注射の部位によって
- 頚部硬膜外ブロック(首、肩甲部、腕の痛み:頸椎症性神経根症、頸椎椎間板ヘルニアなど)
- 胸部硬膜外ブロック(胸部、背部の痛み:帯状疱疹など)
- 腰部硬膜外ブロック(腰痛、下肢痛:ぎっくり腰、慢性腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、帯状疱疹など)
- 仙骨硬膜外ブロック(腰痛、下肢痛)
注射部位に細い針を使って痛み止めをしてから、神経ブロック専用の針を硬膜外腔へ進めていきます
硬膜外腔を確認する方法はブロック針に生理食塩水を満たした注射器を付け、ゆっくり進めていくと急に圧力が無くなり生理食塩水が硬膜外腔へ入っていきます(抵抗消失法)
その後、局所麻酔薬、副腎皮質ホルモン(ステロイド)薬を痛みの性状、強さに合わせて、単独であるいは組み合わせて硬膜外腔へ投与します
当院での硬膜外ブロック注射はレントゲン透視装置を使用し、出来るだけ患部に近く届くようピンポイントにブロック治療を行っています
最近は抗凝固薬(血液をさらさらにするお薬と説明されることがあります)を服用されている方が増えています
硬膜外ブロックを受ける際には一時的にこれらのお薬を中断する必要があります
(「神経ブロック治療を受ける前に」をご覧ください)
朝日新聞出版社刊 新「名医」の最新治療
〜全国395人の名医が登場!〜
この本の椎間板ヘルニアに対する硬膜外ブロック治療で、当院院長が紹介されました