長引く慢性の腰痛症や変形性膝関節症の痛みに処方できるお薬の選択肢が増えてきました
2011年に弱オピオイド製剤のトラムセット配合錠が発売され
代表的な弱オピオイド鎮痛薬として多くの患者さんの痛みの緩和に貢献してきました
2013年にはトラマールカプセルの適応症が増え「がん性疼痛」に加え、非がん性の「慢性疼痛」に拡大されました
トラマドール製剤の特徴はこのブログの他の項目を参照して下さい
トラムセット配合錠とトラマールカプセルの相違点
- トラムセット配合錠(トラマドール37.5mg・アセトアミノフェン325mgの合剤)
- トラマールカプセル(トラマドールのみ、25mgと50mgカプセル)
- アセトアミノフェンとの併用 トラムセット配合錠出来ない、トラマールカプセルは出来る、従ってトラマールカプセルは市販の風邪薬等とも併用可
- トラマールカプセルはアセトアミノフェンの量を個別に調整出来る
- 適応症は
トラムセット配合錠 「非がん性慢性疼痛」
トラマールカプセル 「非がん性慢性疼痛」と「がん性疼痛」
- トラムセット配合錠もトラマールカプセルも痙攣発作を有する方、既往のある方には慎重投与
まとめ
- トラマールカプセルは「非がん性慢性疼痛」も「がん性疼痛」も使用できる、トラムセット配合錠は「非がん性慢性疼痛」のみ
- アセトアミノフェンとの併用 トラマールカプセル可、トラマールカプセルは市販の風邪薬と併用可、アセトアミノフェンの量を個別に調整出来る
- 吐き気の副作用が問題になることが多いが、トラマールは少量から始める事が出来る
- 「抗てんかん薬」を服用している方への処方は慎重に
- トラムセット配合錠・トラマールカプセル共に処方に麻薬免許は必要ありません
患者さんの年齢、体重、忍容性、疾患、痛みの強さに応じたお薬の選択肢が増えるのは朗報ですね