三叉神経痛は顔面に生じる神経痛の中でも、最も強い部類に含まれます
50歳以上での発症が多く 男女比は1対2で 女性に多い
通常片側性 若干右側に多く
痛みの性質は 電撃痛 突き刺すような鋭い激痛
痛みの持続時間は 数秒から2分を超えない
鈍い痛みが長時間続くようなら別の病態かもしれません
痛み発作が繰り返しますが 一度痛みが起きとしばらく発作が起きない不応期があります
頬(第2枝)、顎(第3枝)に症状が出ることが殆どで
額(第1枝)に生じることは希です
発作的な痛みは
トリガー域(いつも決まった場所から生じる)
トリガー因子(洗顔、ひげ剃り、歯磨き、食事などのいつも決まった刺激で起きる)
で誘発されることが特徴的で トリガー因子は痛みに先行します
発作が続くと満足に食事を取れなくなる場合もあります
数ヶ月から数年続くことがあり 発作がなくなる寛解期もあります
カルバマゼピンが非常に良く効きますが
眠気 倦怠感 めまい 薬疹等の副作用のため
服用を継続出来ない場合は バクロフェンやラモトリギンを使用します
服薬コントロールが良くない場合
神経ブロック 高周波熱凝固法(RF) パルス高周波法(PRF)
などが併用されることもあります
頭部MRI検査で 血管が三叉神経を圧迫していることがはっきりしている場合は
微小血管減圧手術が推奨されています