さかうえクリニック いたみ通信

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2011年2月26日土曜日

帯状疱疹の痛み

西宮市のペインクリニック さかうえクリニック


子供の頃にかかったみずぼうそうウィルス(水痘帯状疱疹ウィルス)は脊髄の後根神経節や三叉神経節に潜伏感染し通常は何もせずおとなしくしています

ストレスや免疫力の低下などをきっかけにウィルスが再活性化し発疹と痛みを起こす帯状疱疹を発症します。

通常身体の片側に生じ、ピリピリ、チクチクする痛みが水疱に先行する場合もあります

水疱の治療は主に皮膚科で行いますが、抗ウィルス薬でのウィルス増殖の抑制、初期の炎症や痛みには抗炎症薬を用います

痛みの性質は

  • ピリピリ、チクチクと表現される刺痛であったり
  • かるく触っただけ、風が吹いただけでも痛かったり
  • 灼けるような痛みであったり
  • ビーンと電気が走るような発作痛であったり

など様々です。

皮膚の症状が治まるにつれ、痛みも落ち着いてくる場合が多いですが、

  • 皮膚の症状が重症
  • 60才以上での発症
  • 発症早期から皮膚の知覚が低下するような場合

に神経痛を残す事があります。

皮膚の症状が治った後でも、神経痛だけが残りますので帯状疱疹後神経痛と呼ばれます

神経痛への移行を予防するために、痛みが強い場合は出来るだけ早く痛みに対する専門治療が必要となります

治療薬として痛みの性質に応じて

  • 消炎鎮痛薬
  • 抗うつ薬
  • 抗けいれん薬
  • 副腎皮質ホルモン薬
などが用いられますが、
痛みが強い場合にはペインクリニックで神経ブロック治療を併用します

2010年、帯状疱疹後神経痛に適応のある薬、
プレガバリン「商品名 リリカ®」
が日本でも使用出来る様になり、治療の選択肢が広がりました。