さかうえクリニック いたみ通信

西宮市のペインクリニック さかうえクリニック 〒662-0971 西宮市和上町1-16日本生命西宮ビル1階 Tel 0798-38-8388           ペインクリニック専門医 頭痛専門医                     ペインクリニック(痛みの治療) 頭痛外来

2012年10月11日木曜日

鎮痛目的で処方される抗うつ薬


鎮痛目的で使用される抗うつ薬には主に

  • 三環系抗うつ薬
  • セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
があります。以下の特徴があります

1. 三環系抗うつ薬  ( )内は商品名
  • 下降形抑制系でのセロトニン・ノルアドレナリンの濃度を上昇させることで鎮痛効果を発揮する
  • 神経障害性疼痛の第1選択薬である
  • アミトリプチリン(トリプタノール)、ノルトリプチリン(ノリトレン)では痛みに対するエビデンスが豊富だが、イミプラミン(トフラニール)、クロミプラミン(アナフラニール)では少ない
  • 眠気、口渇などの副作用があり高齢者には使いにくい
  • 緑内障の方には使えない


2. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 [SNRI]
  • セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害し鎮痛効果を発揮
  • 三環系抗うつ薬より副作用は少ない
  • ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ)が代表的

三環系抗うつ薬の慢性的な痛みに対する効果は様々な疾患で確認されています
  • 神経障害性疼痛に対する治療薬(第1選択薬)
  • 帯状疱疹後神経痛
  • 糖尿病性末梢神経障害
  • 脊髄損傷後疼痛
  • 慢性腰痛症
  • 片頭痛発作の予防薬
  • 小児片頭痛の予防薬
  • 緊張型頭痛発作の予防薬

このように様々な痛みに対して効果がありますが、服用を始めてから効果が出てくるまでに数週間かかることがあります。


神経障害を思わせる痛み、慢性頭痛でお困りの方は