西宮市のペインクリニック さかうえクリニック
昨日は第17回関西頭痛懇話会に参加して参りました。
一般演題としては
「冷え性は片頭痛の共存症か」
「頭痛に対する漢方医学的アプローチ」の２つのご講演でした。
片頭痛の患者さんの8割弱の方が冷え症を自覚しておられ、7割弱の方が冷え症の診断基準に合致すると言うデータを示されました。
実際「冷え症」の治療に使用される漢方薬、呉茱萸湯（ごしゅゆとう）は片頭痛の頭痛発作を抑える効果が確認されています。
西洋医学的な治療に加え、漢方医学的な見地から病態を診ていくと頭痛以外の諸症状も改善できる可能性があるので、患者さんにも大きなメリットがありますね。
呉茱萸湯（ごしゅゆとう）以外に、慢性頭痛に用いられる漢方薬に釣藤散、桂枝加葛根湯などがあります。
特別講演の大和田先生は頭痛診療でご高名な先生です。
「トリプタン製剤の戦略的治療」
と言う演題で、主に変容性片頭痛、月経関連片頭痛に関してご講演されました。
緊張型頭痛と診断されている頭痛の中にも片頭痛が隠れていること、中枢性感作を早期に抑え、変容性頭痛から一刻も早く脱出する事の大切さをお話されました。
膨大な知見、多岐にわたる診療のご経験をお話頂きとても充実した土曜の午後でした。
