さかうえクリニック いたみ通信

西宮市のペインクリニック さかうえクリニック 〒662-0971 西宮市和上町1-16日本生命西宮ビル1階 Tel 0798-38-8388           ペインクリニック専門医 頭痛専門医                     ペインクリニック(痛みの治療) 頭痛外来

2011年5月30日月曜日

神経ブロック治療を受ける前に

西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

神経ブロック治療を受ける前に血液検査を行ったり、現在服用されているお薬の内容を確認させて頂くことがあります。

現在の体の状態をチェックし、服薬内容を確認させて頂くことは、安全に神経ブロック治療を受けて頂く為に必要なのです。

特に、心臓病や脳梗塞の予防としてワーファリンバイアスピリンなどの抗凝固薬・抗血小板薬を服用されている方は神経ブロックの種類によって、一時的にお薬を休薬(薬を中断すること)して頂くことがあります。

外科手術や抜歯の前にもこれらのお薬を一時休止しますが、予想以上に出血したり、血腫(血のかたまり)が出来ることを予防するためです。

薬局や処方医からは「血液をさらさらにするお薬」と説明されているかもしれません。

ペインクリニック科を受診される際にはお薬手帳などをお持ち頂けると大変助かります。

2011年5月29日日曜日

神経障害による痛み

西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

  • 帯状疱疹の湿疹は治ったのに、神経痛が残っています
  • 手術で悪いところは取り除いたのに、傷跡に痛みが残っています
  • 糖尿病で手足の先が、じんじん痛む

というご相談を受けることがあります。

神経が傷つく事で起こる痛みの総称を神経障害性疼痛と呼びます。
帯状疱疹などの感染症、怪我や手術などで神経が傷ついた場合、痛みを脳へ伝える神経系の機能が変化して、下記の様な痛み症状が続くことがあります。

  • 感覚が過敏になっていて皮膚を触るだけで痛みを感じたり
  • じんじん、びりびりという異常な感覚が続いたり
  • 電気が走るような強い痛みが走ったり

    代表的な疾患には
    などがあります


    一般的に消炎鎮痛薬だけでは効果が得られない場合、鎮痛補助薬として、抗うつ薬や抗けいれん薬を併用する事があります。
    また、神経刺激療法や硬膜外ブロックなどの神経ブロックが有効な場合があります。

    1. 針で刺されるような痛みがある
    2. 電気が走るような痛みがある
    3. 焼けるようなひりひりする痛みがある
    4. しびれの強い痛みがある
    5. 衣類が擦れたり、冷風に当たったりするだけで痛みが走る
    6. 痛みの部位の感覚が低下していたり、過敏になっていたりする
    7. 痛みの部位の皮膚がむくんだり、赤や赤紫に変色したりする
    (神経障害性疼痛スクリーニング研究会・調査票より)

    上に挙げたような症状がある場合、神経障害性疼痛の可能性があります。
    お気軽にペインクリニックでご相談下さい。

    2011年5月28日土曜日

    ペインクリニック科と整形外科との違い

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック


    ペインクリニック科って、痛みを治療してくれる診療科らしいけれど
    整形外科と一体どう違うのかしらというお問い合わせを時々頂きます
    • ペインクリニックは痛み症状を対象として主に神経ブロック治療や薬物治療により苦痛を取り除くことを目的とする医療
    • 整形外科は筋、骨、関節などの病気を主に手術によって機能面の回復を目指すことを目的とする医療
    といっても良いのではないでしょうか

    日本でのペインクリニック医療は、主に麻酔科出身の医師が担っています


    様々な鎮痛薬・鎮痛補助薬の知識に加え、神経ブロック治療、侵襲の少ない(からだに負担の少ない手術)など、種々の痛みをコントロールする技術を駆使して診療を行っています


    ペインクリニックでは運動器(筋、骨、関節)の痛みに加えて、頭痛や神経障害による痛み、がん性疼痛など様々な疼痛性疾患の診療を行います


    高齢化が進むにつれ、様々な「痛み症状」を抱えながら生活している方が増えています


    整形外科もペインクリニックもどちらが欠けても質の高い疼痛医療を提供することは出来ません


    欧米には集学的ペインセンターと言う、長引く痛み、慢性化した痛みを複数の科(整形外科、脳神経外科、麻酔科、神経内科、リハビリテーション科、精神科など)で診断・治療をすすめる医療施設があります


    日本にも愛知医大痛みセンター、大阪大学附属病院疼痛医療センター、東京大学医学部附属病院麻酔科痛みセンターなど地域の拠点となる疼痛医療の拠点が出来てきていますが、ペインクリニックを標榜するクリニックはまだまだ少ないのが現状です



    当院院長は大阪大学附属病院疼痛医療センター麻酔科ペインクリニック部門で研鑽を積み、2010年11月より西宮市で開業いたしました


    ペインクリニック学会専門医、頭痛学会専門医、麻酔科学会専門医の資格を有しており様々な痛みの相談にお応えしております


    痛み症状でお困りでしたら、お気軽にご相談下さい

    2011年5月27日金曜日

    「しびれ」と「痛み」

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    「痛み」という感覚はからだを守る警告信号と考えられており、外部からの刺激があれば健常状態でも感じる感覚です。

    では「しびれ」とは一体どんな感覚なのでしょうか。

    • 感覚が鈍いこと(触った感じがわかりにくい)
    • 異常な感覚があること(ぴりぴりする、じんじんする、いやな感じがある)
    • 動きが悪いこと(手足を動かしにくい)
    これらはいずれも「しびれています」と表現されるもので、しびれと言っても様々であることが分かります。

    痛み、しびれ共に単独で感じる事もあれば、

    • しびれて痛い(正座の後の足のしびれ)
    • 痛がゆい(日焼けが治る時など)
    など二つ以上の感覚を同時に感じる場合もありますので、しびれと言う感覚を的確に捉えるのは難しいですね。

    しびれの原因で多いものは、

    • 腰部脊柱管狭窄症などに伴う坐骨神経痛(足のしびれ)
    • 頸椎症性神経根症(首、腕、手、指のしびれ)
    • 手根管症候群(中指、人差し指のしびれで夜中に目が覚める)
    • 糖尿病に伴うもの(手、足の指先のしびれ)

    ですが、内科疾患、脳血管障害で生じるしびれもありますので専門医との連携が必要となります。

    ペインクリニックでは坐骨神経痛や頸椎症性神経根症、手根管症候群などでは神経ブロック治療に抗うつ薬や抗けいれん薬などを組み合わせた治療。

    糖尿病に伴う手足の先の痛み、しびれには抗けいれん薬、抗うつ薬、抗不整脈薬などを組み合わせて使用します。

    ペインクリニック科では「痛み」だけではなく、上記の様な「しびれ」の診療もしております、お気軽にご相談ください。

    2011年5月26日木曜日

    初夏〜ジューンベリー




    梅雨の走りのような雨模様の日が多くなってきました。 
    クリニックでは、雨の中来られた方にタオルを用意して濡れた手などを拭いて頂けるようにしています。
    濡れながら来られた方が着いてほっとして頂けるような場所であれれば嬉しいです。

    受付の装飾も爽やかな雰囲気に変わっています。今回の装飾は受付スタッフの方が担当です。

    紫陽花を初夏にふさわしい涼やかな色彩でまとめて下さいました。 

    今回の待ち合いのお花は、ジューンベリーというベリー系の実です。 
    ジャムにも出来るそうですが、ヒヨドリの大好物の為、ジャムにするほど熟れる前に食べられてしまうそうです。

    さくらんぼにも似た可愛い実を楽しんで頂ければと思います。

    2011年5月25日水曜日

    急性の腰痛 ぎっくり腰  温める?それとも冷やす?

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    ぎっくり腰、欧米では「魔女の一刺」しと言われますが、トイレ歩行や痛みで眠れなくなってくるとつらいですね。

    診療中にも良く聞かれるのですが、
    ぎっくり腰は「温めるべき?」それとも「冷やすべき?」について考えてみたいと思います。

    急性期は冷やす、慢性期は温めるという考え方が多いように思いますが、足の捻挫のように、冷やして腫れが引くような場所では有効と考えられます。

    では、腰は?

    急性腰痛の治療で分かっている事は、現時点ではどうやら

    「温めると少し良くなるが、冷やして良くなるかははっきりしない」
    「白黒つけるにはまだまだデータが足りない」
    と言った所のようです。
    (参考文献)

    したがって
    冷やすにしても、温めるにしても、ご自分が一番心地よく感じる方法が良いのではないでしょうか。

    痛みが軽いうちは鎮痛薬が有効ですが、
    痛みが非常に強い場合、ペインクリニック的には硬膜外ブロック、椎間関節ブロックなどの神経ブロック治療が非常に効果的で、早く痛みが取れます

    痛みの性状によってブロック治療の方法、使うお薬の量が異なりますのでお気軽にご相談下さい。

    追記
    温める方法としてHeat wrap therapyと書いてありましたので、ホットパックの様なものでしょう。

    参考文献
    Superficial heat or cold for low back pain. Cochrane Database Syst Rev. 2006 Jan 25;(1)

    2011年5月24日火曜日

    硬膜外ブロック治療

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    硬膜外ブロックとはペインクリニックで最も良く行うブロック治療の一つで、
    首から下、腕、胸、背中、腰、足の痛み症状に効果的な方法です

    硬膜外腔は脊髄の一番外側を保護する硬膜と脊柱管の間の狭いスペースを指します
    ピンク色の硬膜と脊柱管の間の隙間(緑色)が硬膜外腔


    注射の部位によって
    • 頚部硬膜外ブロック(首、肩甲部、腕の痛み:頸椎症性神経根症、頸椎椎間板ヘルニアなど)
    • 胸部硬膜外ブロック(胸部、背部の痛み:帯状疱疹など)
    • 腰部硬膜外ブロック(腰痛、下肢痛:ぎっくり腰、慢性腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、帯状疱疹など)
    • 仙骨硬膜外ブロック(腰痛、下肢痛)
    に分けられます

    注射部位に細い針を使って痛み止めをしてから、神経ブロック専用の針を硬膜外腔へ進めていきます

    硬膜外腔を確認する方法はブロック針に生理食塩水を満たした注射器を付け、ゆっくり進めていくと急に圧力が無くなり生理食塩水が硬膜外腔へ入っていきます(抵抗消失法)

    その後、局所麻酔薬、副腎皮質ホルモン(ステロイド)薬を痛みの性状、強さに合わせて、単独であるいは組み合わせて硬膜外腔へ投与します

    当院での硬膜外ブロック注射はレントゲン透視装置を使用し、出来るだけ患部に近く届くようピンポイントにブロック治療を行っています

    最近は抗凝固薬(血液をさらさらにするお薬と説明されることがあります)を服用されている方が増えています
    硬膜外ブロックを受ける際には一時的にこれらのお薬を中断する必要があります

    神経ブロック治療を受ける前に」をご覧ください





    朝日新聞出版社刊 新「名医」の最新治療
    〜全国395人の名医が登場!〜

    この本の椎間板ヘルニアに対する硬膜外ブロック治療で、当院院長が紹介されました


    2011年5月23日月曜日

    神経ブロック治療

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    ペインクリニックで行う治療の柱の一つが神経ブロック治療です。
    主に局所麻酔薬を用いて患部に細い針を使ってお薬を注射する方法です。


    • 知覚神経(痛み、温冷覚を感じる神経)のみならず、
    • 運動神経
    • 交感神経(自律神経の一つ)
    を遮断する事により痛み症状を緩和すると同時に「痛みの悪循環」(慢性化すること)を防ぎます。

    次のような場合に神経ブロック治療を行います。

    • 痛みの原因を調べるために行う場合、診断的神経ブロック(注射が効けば、そこに痛みの原因が存在する)
    • 痛みの治療として行う場合、治療的神経ブロック(痛み症状自体をおさえる為に行う)
    ブロック注射にまつわる誤解で
    • 「ブロック注射をすると骨がぼろぼろになる?」
    • 「すごく痛い注射なのでは?」
    と心配される事があります。

    痛みが非常に強く、炎症が続いていると考えられる場合に限って、
    副腎皮質ホルモン(ステロイド)を局所麻酔薬と混ぜて使う事があります

    ステロイドによる副作用で骨がもろくなるのでは、と心配される事が原因かもしれません

    しかし神経ブロック治療では内服と異なって、患部に直接お薬を注射する事が出来るので、ステロイドの量も少量で済み全身性の副作用も少ないのです

    使うお薬を必要最小限にとどめることが出来るのがブロック治療のメリットです

    注射の痛みについては、ブロック注射を行う局部に前もって痛み止めを行ってから神経ブロック治療を行います

    虫垂炎の手術などで腰椎麻酔を経験された方の中には
    「手術の時の腰の麻酔の注射は痛かったけど、ブロック注射は思ったより痛くなくてびっくりした」と感想をお持ちの方もいらっしゃいます

    当院では日本ペインクリニック学会認定ペインクリニック専門医の院長が

    などの各種神経ブロックを症状に合わせて行っています。

    痛みの治療は神経ブロック単独で行うものでは無く、痛み症状の程度、痛みの性状に合わせてお薬による治療と併用していきます


    2011年5月22日日曜日

    譜久山病院公開勉強会

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    西明石の譜久山病院の公開勉強会に参加して参りました。
    今回が18回目の公開勉強会と伺いましたが、今回の話題は「痛みについて」です。
    一般演題として
    私が、ペインクリニック一般、「痛み」という感覚についての総論的なお話をさせて頂いた後、

    三宮のぱくペインクリニック・朴先生が超音波装置を用いた、肩痛に対する先進的な治療法をご紹介されました。
    四十肩、五十肩で全く手が上がらなかった方が、治療後に劇的に改善する映像に会場内でも驚きの声があがっていました。

    特別講演をされたのは
    京都府立医科大学 疼痛緩和医療学講座教授 細川豊史教授です。
    「知ってほしい痛みの話」と言うテーマで
    痛みについての基礎的な話題から、臨床に至る話題まで、時にたとえ話を交えながら、大変わかりやすく楽しいご講演でした。

    痛み症状を治療しないと、痛み症状がますます増幅する「痛みの悪循環」、
    痛みは積極的に治療すべきものと言う事が視覚的にも感覚的にも解り、痛みという感覚の奥深さをあらためて実感しました。

    今回は100名を超える参加者だったと伺っています。
    「痛みの治療」に関心を持つ方が多いと言う感想を持ったと同時に、準備に奔走された譜久山先生ありがとうございました。

    2011年5月21日土曜日

    香櫨園浜のカニ〜ヤマボウシ



    先日、香櫨園浜まで歩きました。かなり潮が引いていて小学生がたくさん磯遊びに来ていました。 

    学校の校外学習なのか、岩をひっくり返したりしながら熱心に観察していました。

    カニがたくさんいるようで、手のひら一杯の大小様々なカニを見せてくれました。

    このカニはシギの好物らしくこの時期には香櫨園浜でシギがカニを食べている様子がよくみられるそうです。

    子供達の手の中には米粒大の貝に入ったヤドカリもいて、それがちょこちょこ動く様はとても可愛らしいです。

    あんな小さなヤドカリを見つける子供の観察力はすばらしいですね。

    新緑の季節になり、住宅地では塀越しにヤマボウシの白やピンクの花が顔をのぞかせています。
    この時期ならではの鮮やかな緑の葉に白い色が映えて清々しい美しさです。クリニックでも白いヤマボウシを籠に入れて飾ってみました。 

    クリニックに来られた方に一服の清涼剤となれれば嬉しいです。

    2011年5月20日金曜日

    帯状疱疹の痛みの治療

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    帯状疱疹の痛みは症状は
    「チクチク、ピリピリ、ひりひり、じんじん、電気が走るような、引っ張られているような、締め付けられているような」
    など様々に表現されます。

    ビリッと電気が走るような痛みが1日に何回も続いたり、軽く触れたり、風が吹いただけでもピリピリ感が強くなるわけですがら、大変つらい痛み症状と言えます。

    痛みが強いと、夜眠れなくなったり、食欲が無くなったり、気分的に落ち込んだり、体重が減ってしまうこともあります。

    神経ブロック治療や服薬による痛みの治療方法がありますが、
    痛みが軽いとき、発症の早い段階ではロキソニン(ロキソプロフェン)やカロナール(アセトアミノフェン)などの消炎鎮痛薬を服用します。

    発症からしばらく経過し、神経痛の症状が強い時には

    などの抗けいれん薬
    • ノリトレン(ノルトリプチリン)
    • トリプタノール(アミトリプチリン)
    などの三環系抗うつ薬を処方することもあります。

    痛みの性状によって、個々の治療法を単独で行ったり、組み合わせて治療する場合があります。

    発症早期の「帯状疱疹の痛み」の状態から皮膚の症状が治ってからも痛みだけが続く「帯状疱疹後神経痛」への移行を予防するために、出来るだけ早期からの痛み治療が推奨されています。

    現在の痛みがどんな風か、ということをご自分の言葉で伝えて頂くと、治療方針決定に大変役に立ちます。

    帯状疱疹の痛みで悩まれている方はお気軽にご相談下さい。

    2011年5月19日木曜日

    夙川鯉のぼり〜各地の鯉のぼり(高知)


    新緑の夙川をお散歩しました。 夙川にはまだ、たくさんの鯉のぼりが飾られていました。
    この鯉のぼりは阪神大震災の同年、静岡県から送って頂いたそうです。

    この度の震災の後、被災地に鯉のぼりが送られたそうです。非日常の生活を送る中で、日常の中でも安らげる風景が目前に広がる事によって、少しでも肩の力が抜ける瞬間を持って頂けたらいいですね。

    同じお散歩仲間の方が高知県檮原から須崎市辺りで鯉のぼりと共に飾られる大漁旗のような物を見られたそうです。

    立派な鯉のぼりが泳ぐ横で別の竿にお子様のお名前が染め抜かれた旗がたなびいていたそうです。
    さぞかし圧巻だろうと調べてみました。 

    高知では、鯉のぼりと別の竿に家紋や金太郎を染め抜いた幟や、大漁旗のような「ふらふ」という物をあげるそうです。さぞかし豪華な光景でしょうね。

    四万十川の鯉のぼりの川渡し、仁淀川水中こいのぼり など、高知県には色々な行事があるようです。

    五月の連休には各地の鯉のぼりを訪ね歩けたら楽しいでしょうね。

    2011年5月18日水曜日

    口の中が痛い

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    顔面に生じる痛みで比較的多いものは

    などがありますが、今回は口の中が灼けるように痛いという舌痛症を御紹介します。
    英語ではBurning mouth syndromeと呼ばれ、糖尿病や心因性などの関与が考えられていますがはっきりとした原因はまだ分かっていません。

    通常閉経後の女性に起こり、舌の先、舌の前方2/3に灼けるような感覚が合ったり、痛みがあります。
    痛みの他に味覚異常を感じたり、口の中が乾燥したりと言った症状がある場合もあります

    これまでは原因不明とされていましたが、口腔内の粘膜に伸びる細い神経(三叉神経の枝)の密度が少ない事による神経障害の痛みの可能性があると言う報告があります。(参考文献)

    三環系抗うつ薬や抗けいれん薬で痛みが軽減することからも神経障害性の要素が関与する痛みであると言えるでしょう。

    ペインクリニック科では投薬治療に加え頭頸部の痛み治療に有効な星状神経節ブロック治療を併用することがあります。

    器質的な原因を特定する事が難しいのですが、現在の痛みの性状を伺いながら適切な治療法を選択、組み合わせていくことが必要となるでしょう。


    参考文献
    Lauria G, Majorana A, Borgna M et al: Trigeminal small-fiber sensory neuropathy causes burning mouth syndrome. Pain 115:332-337, 2005.

    2011年5月17日火曜日

    「良い痛み」と「悪い痛み」

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    痛みには「良い痛み」と「悪い痛み」があるのをご存じでしょうか?
    痛みを感じる事は不快に決まっているじゃない、すべての痛みは悪い!
    と思われるかもしれません。

    痛みを感じることで病気や怪我の程度が分かりますし、痛い部位を安静に保つことで体を守る役割があります。
    警告信号としての痛みは「良い痛み」と言えるでしょう、もちろんこのような痛みは病気や怪我が治ると感じなくなります。

    ところが病気や怪我が治っても痛み症状だけが残る場合があります。
    病気や怪我で神経系が障害を受け、正常に修復されなかった場合には軽い刺激を痛みとして感じてしまったり、通常以上に痛く感じてしまったりすることがあります。
    このような痛みは「悪い痛み」と言って良いでしょう。

    日光浴などで日焼けをすると、背中がひりひりしますよね。
    その後シャワーを浴びると、お湯の刺激を痛みとして感じたり、じりじりとした痛みが続く事は多くの方が経験されていると思います。
    日焼けの痛みは皮膚の炎症が落ち着けば治りますが、神経障害による痛みは日焼けの痛みがずっと続くような状態と想像して頂ければ理解がしやすいです。

    良い痛みが悪い痛みに変わるメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、痛みは我慢するものではなく、早期から積極的に治療すべきものという考えが主流になってきています。


    2011年5月16日月曜日

    トラマドール

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック

    トラマドールは中枢神経に作用する鎮痛薬で、主に
    • オピオイドμ(ミュー)受容体
    • ノルアドレナリン、セロトニン再取り込み阻害作用
    により鎮痛効果を発揮します
    がんの痛み、変形性関節症、神経障害性疼痛などの長引く痛み治療に効果があります

    しかしながら、現在日本ではがんの痛みにしか適応がありません

    飲み始めに吐き気の副作用がありますが、少量ずつはじめてゆっくり増やしていったり、予防的に吐き気止めを処方したりします

    トラマドールとアセトアミノフェンの複合薬は海外では既に発売され、変形性関節症、神経障害性疼痛などの治療に用いられています

    日本国内でも発売が予定されていますので慢性の痛みの治療の選択肢が拡がることが期待されます。

    2011年5月10日火曜日

    義援金のご協力ありがとうございました


    東北地方を中心とした東日本大震災では甚大な被害が生じました。

    多数のボランティアや警察、消防、自衛隊、医療関係等の専門家が現地へ赴き支援活動を行っておられますが、

    西宮の地で何かお手伝いできることはないかと思い、
    クリニック受付に被災者の方への義援金の募金箱を
    2011年328日(月)~510日(火)に設置させて頂きました。


    この期間中に合計9831円の義援金をお寄せ頂きありがとうございました。
    皆様より預からせて頂いた義援金は、本日サンケイリビング新聞社の担当の方にお渡し致しました。


    集計の後、最終的にはサンケイリビング新聞社より日本赤十字社へ寄贈される予定になっています。

    すこしでも早く、被災された方のお手元に届くよう願っております。

    2011年5月6日金曜日

    停電

    西宮市のペインクリニック さかうえクリニック


    夜診の前に突然停電がありました。
    5分程で復旧しましたがレントゲン機器、インターネットモデムの再起動など業務を始めるのに倍以上の時間がかかってしまいました
    どうもカラスが電線にいたずらをしたようで、阪神西宮駅の北側エリア一体が一斉に停電したようです、大事に至らなくて幸いでした。

    2011年5月5日木曜日

    花暦〜竹の子 コデマリ なんじゃもんじゃ





    連休中に竹の子を掘ってきました。 竹の子を茹でる作業は本当に大変ですね。

    中には頂くには大きすぎる物もあったので、生けてみました。今回の花暦は竹の子、コデマリ、なんじゃもんじゃの木です。これも生け花?になるのでしょうか。

    さかうえクリニックでは受け付け回りを月ごとに交代でスタッフの方々が工夫して飾ってくださっています。今月は看護師の方でした。

    昨日までは鯉のぼりの折り紙などを作って下さっていましたが、5月5日を過ぎると早速新しい飾りに変えて下さいました。

    鯉のぼりと6月の間の表現しにくい時期ですが、豪華な和紙で折った入れ物にお花を入れて初夏に向かう新緑の時期らしい作品にして下さいました。

    来院のおりは是非、これらの飾りも楽しみにして頂ければと思います。